本音で話し合える環境から強い「&」が生まれてくる

岐阜支店長 岡田尚樹

コミュニケーションと信頼関係。

仕事はそれに尽きますね

岐阜支店は大垣営業所も含めて10名程度の小さい組織です。私もまだ未熟とはいえ、そこの責任者を任せていただいた以上、やるべき仕事は「成長できる組織」をつくることだと思っています。つまり「みんなが働きやすい環境」をいかにつくるか? ということです。

 

そのために大切なことは、コミュニケーションと信頼関係。それに尽きると思います。従業員のモチベーションを高めるためには、どんなことでも本音で話し合える環境が必要だと考えていますから、一人一人の性格や技量に配慮しながら積極的に話しかけ、意見を汲み取ることに注力しています。上からの押し付けにならないよう、コンセンサスを取りながら物事を進めようと常に気を配っています。

 

岐阜支店の主な業務は、ケーブルテレビ関連事業です。CCNさんというケーブルテレビ局から、関市・美濃市エリアを請け負っています。ご契約いただいたエンドユーザー様の宅内までの工事を担当するだけでなく、事務所にはショールームも設けるなどして、地域密着を目指した様々な取り組みを行っています。

 

私は名古屋支店での勤務が長く、岐阜に来てまだ1年経っていないのですが、同じ会社でも名古屋と岐阜ではカルチャーがずいぶん違います。ここに来てビックリしたのは、根っから真面目で責任感が強い人が多いこと。ストイックなんですね、仕事への向き合い方が。正直、最初の頃は、ちょっと入りにくいと思ってしまったくらい(笑)。

 

ただ、だからと言って私のやり方を押し付けるのは違うと思いました。岐阜支店にはこれまでのやり方があるわけですから、まずはそれを知った上で信頼関係を築きたかったんです。来て最初の半年は業務の”見える化”に努めました。その上で「こうするといいんじゃない?」といった改善策を提案をしながら、少しずつ軌道修正しています。仕事の質を高めるためにはワークライフバランスも重要ですが、休みを強要して逆にモチベーションが下がってしまうようでは本末転倒ですからね。

 

私がみんなに求めているのは「作業」から「仕事」へのシフトです。作業は人から与えられてやるだけですが、仕事はみずから考え動くもの。創意工夫って言うんでしょうか? 日々改善しながら物事に対処しないと、人は進歩しないですよね。「いままでそうやってきたから」という理由で非効率な作業を続けるのはやめて、本当にやらなきゃいけない仕事を優先しようと。そういう話はよくしていますが、近頃では手応えもつかみ始めています。お客様から「従業員が明るくなって笑顔が増えたよ」といった声をいただくこともあります。

損得ではなく、わかってくれる人のために動く現場主義を貫きたい

この仕事を続ける理由ですか? もちろん自分の生活のためというのは大きいわけですけど、従業員やパートナーさんが豊かになるのが楽しいし、お客様に喜んでいただけるのが何よりうれしい。私の場合、そこがモチベーションになってますね。社会や暮らしに貢献できるのも、この仕事のやりがいと言えるでしょう。放送や通信のインフラを整備する事業は公共性が高いだけに、世の中のお役に立てているという実感は得られます。

 

人間関係の大切さが身にしみてわかったのはこの会社に入ってからです。入社して20年ですが、昔から常に現場主義でいたいという信念があり、支店長を任されたからと言って、椅子にふんぞり返って印鑑つくだけの仕事は一切するつもりないんです。現場で生のものを見て触る。そのリアリティをもとに考え、本音でぶつかっていくことを大事にしています。

 

その上で相手と自分の関係が快適か快適でないか? 結局そこですね、重要なのは。損得勘定で動くのではなく、「この人なら」という相手のために私は仕事をしたい。みんなに好かれなくてもいい、わかる人にはわかってもらえる。そう思ってやってきました。つまるところ、人が好きなんでしょう。

 

そう考えると「&(アンド)」という新社名は、いい会社名だと思うんです。人と人との信頼や絆を感じさせますから。何かと何かがつながって新しい価値を創造することと捉えることもできます。時代の変化に対応するため、既存の概念に縛られず、新しい視点と発想が必要だということなのかもしれません。

 

それと同時に、これまで培ってきたことを守り育てることも大切なんだと感じます。当社は創業50年をこえる企業ですが、長い時間をかけて築き上げた信頼も失うときは一瞬です。そのことを意識しつつ、攻めと守りのバランスをいかに取っていくか? が課題なんでしょう。

 

岐阜支店の場合、短期的には職場の意識と環境の改革がメインだと思っていますが、長期的には新規開拓というのか、人との出会いを軸にビジネスを拡げていくことにもトライしてみたいですね。そのためにも、これまで培ってきた信頼をさらに育み、全員で協力し合える強い絆が大切だと思っています。